小学校3年生になると、多くの小学校では必修科目である習字の授業が始まります。
習字の授業が始まると、こんなことがあるかもしれません。
子どもの服に墨汁の汚れが付いてる~!
あなたが墨汁の汚れに気づくのは子どもが帰宅してからなので、だいぶ時間がたってしまっていますね。
時間がたった墨汁汚れは非常に落ちにくくなり、洗浄力の高いオキシクリーンでも完全に落とすことは難しいです。
しかし、オキシクリーンの洗浄力を高める落とし方をすれば、かなり汚れを薄くできます。
ここでは、オキシクリーンで墨汁の汚れを薄くする方法や、値段が手頃な重曹を使った落とし方、また手に付いた墨汁の落とし方をご紹介します。
墨汁の落とし方はオキシクリーンを使うのがおすすめ
墨汁汚れの一番良い落とし方は、服に付いてしまったらすぐに洗浄力の強いオキシクリーンで対処することです。
しかし、学校で付けてしまった墨汁汚れは、帰宅するまでに時間がたってしまいます。
時間がたった墨汁汚れは、落とすのが大変になってしまうんです。
しかも水だけで洗うと、墨汁汚れは余計ににじんでシミになってしまうので、洗剤を使うことが大切です。
なぜ墨汁汚れは時間がたつと落ちにくくなるのか、そしてオキシクリーンが墨汁の汚れに最適な理由を詳しくご説明します。
墨汁の成分とシミになってしまう原因とは?
市販されている墨汁の主な成分は、カーボン(スス)、ニカワ(合成樹脂・タンパク質)です。
カーボンの粒子をニカワが接着の役割でまとめており、これに水や防腐剤を合わせたものが墨汁になります。
すぐに服に付いた墨汁を洗うと、水に溶けやすいニカワは流れ落ちますが、水をはじくカーボンは残ります。
しかし、墨汁が付いてから時間がたって乾いてしまうと、タンパク質を含むニカワは凝固してしまうという特徴を持っています。
カーボンは微粒子化されており、時間がたつにつれ服の繊維の奥まで入りこんでしまうため、落ちにくくなってしまうのです。
墨汁の落とし方はオキシクリーンの強い洗浄力を使う
オキシクリーンはアメリカ発の粉末の酸素系漂白剤で、中に含まれている界面活性剤が酸素の泡をたっぷりと発生させて、汚れを落とします。
この界面活性剤には、汚れを水に溶けやすくし、泡立ちを良くする働きがあります。
またオキシクリーンを溶かした液は弱アルカリ性となり、油汚れやタンパク質汚れなどの酸性の汚れ落としに効果的です。
このような理由から、墨汁のようなタンパク質を含む落ちにくい汚れには、洗浄力の強いオキシクリーンを使った落とし方がおすすめです。
ひとつ注意したいのが、オキシクリーンにはアメリカ版(オキシクリーンEX)と日本版の2種類があることです。
アメリカ版には界面活性剤(青いツブツブ)が含まれていますが、日本版には含まれていないので、洗浄力が強いのはアメリカ版の方になります。
墨汁の正しい落とし方で汚れを目立たなくしよう
時間がたった墨汁汚れには、オキシクリーンの高い洗浄力が必要です。
その高い洗浄力を引き出すポイントは、必ず40度~60度のお湯でオキシクリーンを溶かすことです。
40度~60度のお湯を使うのは、オキシクリーンがゆっくり溶けて、酸素が発生し続ける時間が長くなり、漂白作用が持続するためです。
もし熱湯を使ってしまうと、オキシクリーンが一気に溶けてしまうので、漂白作用が一瞬で終わってしまいますし、衣類へのダメージも心配です。
また冷たい水を使うと溶けにくいため、酸素の発生する量が少なくなり、効果が半減してしまいます。
きちんとオキシクリーンの効果を出すためにも、40度~60度のお湯を使用しましょう。
それではオキシクリーンを使った墨汁の汚れの落とし方の手順をご紹介します。
- ゴム手袋をつける(手荒れを防ぐため、必ずつけるようにする)
- 汚れが付いた服が浸けられる容器(洗面器など)に、40度~60度のお湯を用意する
- 適量のオキシクリーンをよく溶かす ※ここに洗濯洗剤も入れると洗浄力がさらにアップ!
- 墨汁で汚れてしまった服を2時間~半日浸け置きする
- 浸け置きした服の汚れ部分を、ブラシなどでこすり洗いをする
- 墨汁の汚れが落ちてきたら、水ですすぐ
- 気になるようなら、さらに洗濯機で洗う
この落とし方で、汚れを完全には落とすことはできませんが、目立たなくすることができます。
きちんとポイントをおさえた落とし方で、墨汁の汚れを目立たなくしましょう。
墨汁の落とし方で重曹とマジックリンを使う方法
墨汁汚れの落とし方はオキシクリーンの他に、重曹とマジックリンを合わせて使う方法があります。
オキシクリーンは少しお値段が高めなので、比較的安価な重曹とマジックリンで効果があれば、うれしいですよね。
重曹は弱アルカリ性で、軽い油汚れを落とせます。その重曹の効果をより高めるために、マジックリンを合わせて使用します。
また重曹の粒子はソフトな研磨剤の働きがあり、汚れをかき出す効果もあります。
ただし、衣類によって多少ダメージが出てしまうため、この落とし方はどうしても落としたいという場合だけにしましょう。
それでは、重曹とマジックリンを使った墨汁の汚れの落とし方を紹介します。
- ゴム手袋をつける(手荒れを防ぐため、必ずつけるようにする)
- マジックリンを薄めて、墨汁の汚れ部分に付ける
- そこに重曹をこすり付ける
- もみ洗いかブラシでこすり、水で洗い流す
- 洗濯機で洗濯洗剤を入れて洗う
マジックリンは薄めずそのまま使っても良いですが、よりダメージを減らすためには薄めて使用した方が良いでしょう。
墨汁の落とし方で手にやさしく簡単な3つの方法♪
手に付いてしまった墨汁の汚れは、石鹸やブラシを使ってもなかなか落ちません。
手に付いた墨汁汚れの簡単な落とし方は、クレンジングオイルを使うこと・髪を洗うこと・水のりを使うことの3つの方法があります。
♦クレンジングオイルでの墨汁汚れの落とし方♦
クレンジングオイルを手にとり、墨汁汚れに直接付けて、やさしくこすります。
汚れが浮き上がったら水で洗い流し、石鹸やハンドソープでしっかり洗いましょう。
クレンジングオイルは、乾いた手で使うことがポイントです。ベビーオイルでも代用できます。
♦髪を洗う♦
墨汁で手が汚れてしまった日に、髪をシャンプーするだけです。
シャンプーの洗浄力と髪がブラシのような役目をしてくれるので、手に付いた墨汁の汚れも落としてくれるのです。とても簡単ですね。
♦水のりを使う♦
手の墨汁汚れに直接水のりをぬり、水のりが乾いたらシールのようにはがします。
はがしたら、石鹸やハンドソープで洗い流します。
こんな落とし方もあるとは驚きですね。これなら落とすのが楽しくできそうです。
この3つの落とし方を試しても完全に汚れが落ちない場合は、無理に落とそうとせずに様子を見ましょう。
墨汁が手に付いた汚れは、3日ほどたてば自然に落ちるので、肌を痛めないように気を付けてくださいね。
まとめ
- 時間がたった墨汁汚れは、オキシクリーンで完全に落とすことは難しいが、薄くすることはできる
- 墨汁はタンパク質と繊維の奥に入り込んで落ちにくくなる成分でできている
- 墨汁汚れの落とし方には、界面活性剤が配合された洗浄力の高いアメリカ版オキシクリーンがおすすめ
- オキシクリーンの高い洗浄力を発揮するには、必ず40~60度のお湯を使う
- 墨汁汚れの落とし方には、重曹とマジックリンを使う方法もあるが、衣類へダメージが出る場合がある
- 墨汁汚れが手に付いたときは、クレンジングオイル、髪を洗う、水のりを使う、3つの方法がある
あなたのお子さんが学校の授業で、墨汁汚れを付けてしまったらショックですよね。
汚してしまった服が、お子さんのお気に入りや思い入れのある服だった場合はなおさらです。
オキシクリーンを使った落とし方で、少しでもまた気持ちよく服が着られるようにしたいですね。