「エアコンは夜つけっぱなしで寝た方が、電気代が安い!」と聞いたことはありませんか?

夜つけっぱなしって、実際は高くなるんじゃない?ずっと電気を使っているんだもの。
「節電のため」と思ってしている、エアコンのこまめな入り切り。
実は逆効果!こまめな入り切りは、電気代が高くなるのです!
私もうわさには聞いていたものの、高額な電気代の請求がきたら困ると思い、夜つけっぱなしで寝たことはありませんでした。
エアコンのタイマーが切れては目を覚まし、スイッチを入れていたあなた!
もったいないエアコンの使い方をしているかもしれません。
この記事では、もうこれ以上電気代を無駄にしないための、節約術をご紹介します。
節約の積み重ねで、「生活に余裕」と「環境にやさしさ」をもって過ごしましょう♪
エアコンは夜つけっぱなしの方が電気代が安い!?

エアコンは夜つけっぱなしで寝た方が、電気代が安くなる場合があります。
猛暑の夏、寝ている間にエアコンのタイマーが切れては目を覚まし、スイッチを入れていませんでしたか?
そして、寒くなってはスイッチを切って‥を繰り返していませんでしたか?
わが家は、繰り返していました。しかし、衝撃の事実が‥!
この「こまめな入り切り」こそ、いちばん電気代がかかる使い方なのです!では、その理由をみていきましょう。
どのくらい電気を使う?エアコンの電力消費量を解説
どこかで一度は聞いたことのある、「エアコンは、夜つけっぱなしで寝た方が電気代が安い」説。

エアコンのつけっぱなしって…実際のところ、どうなの?
「こまめな入り切り」は、いちばん電気代がかかります!
その理由は「エアコンの電力の使い方」にあります。
エアコンがいちばん電力を使用するタイミングは、「スイッチを入れたとき~設定温度に達するまで」です。
一方、エアコンが電力の使用をおさえるタイミングもあります。室内が「設定温度に達したとき」です。
例えば、外の気温が34度で、エアコンの設定温度が27度の場合。このとき、温度差は7度です。

スイッチを入れると、室温が設定温度の27度に達するまで、エアコンはフル稼働します。
そして、室内が27度になると、自動的に電力の消費をおさえた運転に切り替わります。

電力使用量の線が上がっている間は、エアコンはフル稼働中のため、電気代が上がります。
電力使用量の線が下がってくると、エアコンは電力の消費をおさえて運転をつづけます。
このタイミングになると、電気代はあまりかかりません。
- 最大の電力消費で運転する=スイッチオン~設定温度に達するまで
- 最小の電力消費で運転する=設定温度に達したあと
「つけっぱなし」は、最小の電力消費量で室内の温度が一定に保たれています。
そのため、その間はあまり電気代がかかっていないのです。

だけど…エアコンをつけている限り、少しでも電気代はかかっているでしょ⁉︎

そうね!スイッチを切っている時間があれば、その間は電気代が発生しないわ!
では、どうしてエアコンの「こまめな入り切り」が電気代を高くするのかみていきましょう!
こまめな入り切りは節電にならない!電気代が上がる訳

「こまめな入り切り」が電気代を高くする理由。それは、エアコンが、毎回フル稼働で働かなければならなくなるからです!
例えば、「部屋が寒くなってきた」と、30分~1時間程度の運転でスイッチを切ったとします。
そして、「部屋が暑くなってきた」と、30分~1時間後にまたスイッチを入れる。
そうすると、エアコンはこのように運転することになります。

エアコンを切れば、室温も再び上がっていきます。
人が暑さを感じるころには、室温と設定温度の差は開いています。
スイッチを入れるたびに、温度差を埋めようと、エアコンは設定温度に向かってフル稼働します。
その結果、毎回最大量の電力を消費して、電気代を高くするのです。
「つけっぱなし」と「こまめな入り切り」のグラフを見比べてみましょう。

「こまめな入り切り」の方が、黄色の山になっている部分が多いですよね。
黄色の山があるたびに、高い電気代がかかっています。
そのため、「エアコンは夜つけっぱなしで寝た方が、電気代がかからなくなる」のです。

じゃあ、24時間つけっぱなしでいいのね!楽ちんだわ♪
エアコンの「こまめな入り切り」は節電にはなりません。
しかし、ただやみくもに「つけっぱなし」がよいとは限りません。
その日の予定・温度・部屋の環境などによって、エアコンを入り切りをした方が、節電になる場合もあります。
ライフスタイルに合わせて入り切りは控えめがベスト!
ここ数年で、リモートワークが勤務スタイルのひとつとして確立し、1日中家にいる在宅ワーカーは増えています。
一方、仕事や買い物で家を不在にすることが多いあなた!
誰もいない部屋のエアコンをつけっぱなしにするのは、なんだか気がひけませんか?

さすがに5~6時間、誰もいない部屋でつけっぱなし…なんてもったいないわよ!
ライフスタイルにあわせてエアコンを入り切りした方が、節電になる場合があります!
でも、外出時に「つけっぱなしにするか」「切っておくか」の判断基準に迷いますよね。
2~3時間以上の外出の場合は、いったんエアコンを切ることがおすすめです。
電力消費は低いとはいえ、不在の間もその分の電気代がかかってしまいます。
しかし、この結果も逆転する可能性が十分考えられるので、注意が必要です。
(前略)スケジュール運転は1日(24時間)の半分以上、13時間もの停止時間があるにもかかわらず、24時間「つけっぱなし」にした場合と比べて電気代換算で約30円しか安くなっていません。(後略)
引用 ダイキン工業株式会社ホームページ
13時間以上もエアコンを切っていたのに、安くなったのはたった30円!
2~3時間以上の外出時は、切っておくことがおすすめですが、何回も繰り返すと節電になりません。
2時間後につけて、2時間後に切って、2時間後につけて…を繰り返す。
これでは、あっという間に「つけっぱなし」の電気代を超すでしょう。
- 30分~1時間程度の「こまめな入り切り」は節電にならない
- 2~3時間以上の外出時は、エアコンを切っておくことがおすすめ
- 2~3時間の間隔でも「入り切り」を繰り返すことで、電気代が高くなる
初夏・晩夏・初冬・晩冬は、エアコンがなくても過ごせる時間が増えてきます。
エアコンをつけっぱなしにしていると、外の気温に触れる機会が減ってしまいがちです。
季節の変わりどきは、外の気温を気にしてみましょう。
エアコンの暖房機能こそ夜つけっぱなしが節約になる!

猛暑の夏を乗り越えると、冬にかけて徐々に気温が下がってきます。

冷房よりも暖房の方が、電気代がかかるイメージがあるわ!
その通り!冷房よりも暖房の方が、電気代が高いのです。

そうなると、夜つけっぱなしで寝るのは我慢した方がいいわね…。
いいえ、冬こそ夜つけっぱなしで寝る方が、電気代はおさえられます。
冬は外の気温と、エアコンの設定温度の温度差が、電力消費量により大きな影響を与えます。
夏も冬も使うのは同じエアコンなのに、どうして暖房の方が電気代がかかるのでしょうか。
冷房よりも暖房の方が電気代が高い!その理由は?
先ほど、夏の例をあげましたが、冬の例と比べてみましょう。

- 夏:朝方、外の気温が29度で、エアコンの設定温度が27度の場合。温度差は2度。
- 冬:朝方、外の気温が0度で、エアコンの設定温度が20度の場合。温度差は20度。
夏は2度だった温度差が、冬は10倍の20度です。
設定温度の20度までフル稼働で運転するため、冬は必然的にエアコンの電力消費量が大きくなるのです。
そうすると、冬の電気代は夏より高くなってしまいます。
そこで、暖房の「つけっぱなし」ではなく「入り切り」を繰り返したら、エアコンの働きはどうなるでしょうか。
毎回エアコンが20度の温度差を埋めるために、フル稼働しなければなりません。
電気代が大変なことになるのは、容易に想像できますね。
では次に、暖房を夜つけっぱなしにした方がいい、もうひとつの理由をご紹介します。
冬こそ夜つけっぱなしで寝る方がおすすめ!

冬こそ、夜つけっぱなしで寝る方がおすすめです!
子どもは大人よりも体温が高いため、気づいたら布団から飛び出していた!ということがありますよね。
しかし、寝ている間、人間の体温は下がり、そのうえ冬は、夜~朝方にかけて気温が低くなります。
そんな中、暖房がついていないと、外の気温によってどんどん部屋は冷えてしまいますね。
自分で布団を掛けなおせない子どもは、体が冷えて、簡単に体調を崩してしまうのです。
体調のことを考えると、夜つけっぱなしで寝る方がおすすめ。
暖房は空気を乾燥させるので、加湿器は必須です!
「夜つけっぱなし」で寝た方が、電気代がかからないうえ、快適に眠ることができます。
エアコンの夜つけっぱなしを助ける節電術3選!

「エアコンは夜つけっぱなしの方が、電気代がおさえられる」とお話をしてきました。

夜つけっぱなしの方が、消費する電気量が少ないのよね!
ほかにも、エアコンの節電につながる方法が3つあります。
- エアコンは「自動運転」がベスト
- サーキュレーターの力で空気循環
- 断熱シートで適温を逃がさない
どれもすぐに取り入れられる、とても簡単な方法です♪
夜つけっぱなしで寝るときに限らず、日常的にエアコン節電術を活用していきましょう。
この3つのエアコン節電術とあわせて、私が電気代含め、そのほかの生活費をおさえられた技もご紹介します!
エアコン節電術♪その1!自動運転を活用するべし

エアコンの節電のために「弱運転」を使っていませんか?
わが家はいつも「弱運転」しか使っていませんでした。
しかし、それは逆効果!エアコンの「弱運転」は、節電にならないのです!
なぜかというと、はじめから「弱運転」にすると、設定温度になるまでに時間がかかってしまいます。
その結果、消費電力が時間に比例して増え、かえって電気代が高くなるのです。
一方、「自動運転」は室温に合わせて強弱をつけて運転してくれます。
室温をすばやく設定温度に到達させ、最小電力での運転に切り替わるので、無駄な電力を使いません。
そして、もうひとつ大事なポイント!「室温が過ごしやすくなったら、設定温度を1度変える」ことです。
なお、一般的に、冷暖房温度を1℃緩和することで、熱源設備で消費されるエネルギーは約10%削減できると言われている
引用 環境省ホームページ
冷房なら1度上げる・暖房なら1度下げることで、電力の消費がおさえられ、節電になります。
エアコン節電術♪その2!空気の循環を意識するべし

ただエアコンを「つけっぱなし」にするよりも、より節電につながる技があります!
それは、サーキュレーターを使って、室内の空気を循環させること。
ここで、空気を循環させるときのポイントをご紹介します。
- 冷たい空気は床にたまる
- 暖かい空気は天井にたまる
これでサーキュレーターの風を、どこに向けて送ればいいのかがわかります。

- 「冷房の風向きは水平」+「サーキュレーターの風向きは天井」
- 「暖房の風向きは下」+「サーキュレーターの風向きは天井」
このように配置すると、室内の空気をうまく循環させることができます。
そして、効率よく設定温度に到達できるので、節電効果もアップ!
ここではサーキュレーターで説明をしましたが、扇風機でも同じ役目を果たせますよ。
エアコン節電術♪その3!断熱シートでキープするべし
室内の快適な温度をキープするためには、断熱シートがおすすめです!
なぜなら、ガラス1枚の窓だけでは、せっかく部屋が適温になっても、それを維持することが難しいからです。
せっかく冷やした室内も、夏は外の暑い空気が入り込みます。
そして、せっかく温めた室内も、冬は外の冷たい空気が入り込みます。
そんなときこそ、断熱シートの出番です!使い方は簡単!窓に貼っておくだけです。
夏は室内の冷えた空気をキープでき、外の暑い空気はブロック!
そして、冬は室内の暖めた空気をキープでき、外の冷たい空気はブロック!
窓用の断熱シートは、インターネットやホームセンターで購入できます。
こちらの断熱シートは、貼りやすく、はがした時にのりが残りにくい優れもの!
窓に貼っておくだけで節電になるなんて、今年の冬からぜひ取り入れたいですね!
効率的な生活費の節約術!電力会社の変更もひとつの手!

個人的に、いちばん節約効果があったのは「電力会社の乗り換え」です!
実際に、わが家は電力会社の乗り換えをし、節約を実感しています。
ここまでみてきたように、エアコンの電力消費量が電気代を大きく左右するのです。
特に、冷房よりも暖房の方が電気代がかかりますよね。
しかし、生活をするうえで必要なお金は、電気代だけではありません。
ガス代や水道代、食費、スマートフォンなどの通信費…。これらも一緒に節約していきたいですよね。
そんなあなたにおすすめなのが、まずは電力会社の見直しをしてみることです。
電力会社の乗り換えで、ガス代や通信費なども一緒に節約できる可能性があります。
2022年9月現在、わが家の場合はこのように変わりました。
- 住まい:マンション
- 間取り:2LDK(3年目)
- エアコンを使用する部屋:リビングダイニング(12帖)・寝室(7.5畳)
基本的に、どちらか一方の部屋のみエアコンを使用し、2台同時に使うことはありません。
電力会社乗り換え前の、1年間の明細をご紹介します。

暖房を使っていない場合、翌月の請求金額は平均6,428円。
しかし、暖房を使った場合、翌月(1~3月)の請求金額は跳ね上がり、連続15,000円超えも…。
毎年、この時期はドキドキしながら請求金額を確認していました。
そして、ついに電力会社を見直し、思い切って乗り換えました!その結果、8月分の電気代がこちらです。

電力使用量は、ここには載っていませんが【270kWh】でした。1年前とそこまで大きく変わっていません。
電気代は720円安くなりました。これをみて、「720円だけ!?」と感じるかもしれません。
しかし、電気と一緒に契約している「Wi-Fi」と「スマートフォン」も安くなっているのです。
「Wi-Fi」と「スマートフォン」の金額も比べてみましょう。
- Wi-Fi:3,650円(税込)+Netflix:990円(税込)=4,640円(税込)
- スマートフォン:約6,000円
<合計>約10,640円
- Wi-Fi+Netflix付き=4,980円(税込)
- スマートフォン:約2,000円
<合計>約6,980円
電気代の節約金額が720円でも、トータルで考えると、1カ月で約3,660円おさえられます。
毎月3,660円×12カ月=43,920円
1年間で計算すると、節約金額は約44,000円です!
そう考えると、一度電力会社を見直してみようと思いませんか?
セットで契約することで、電気代だけでなく、ほかの生活費もおさえられるかもしれません。
2016年の電力自由化が始まって以降、さまざまな会社が電力業界に参入しています。
新しい電力会社だと、従来の大手電力会社よりも、基本料金が安いプランもあります。
電気代を節約できる可能性が高いうえ、さまざまなキャンペーンや特典もついてさらにお得です。
以前のわが家は、「電気=電力会社」「スマートフォン=通信会社」など、バラバラで契約していました。
そのため、すべての支払いにおいて、割引などの特典はなかったのです。
正直、「乗り換えの手続きは面倒だろうな…」と思っていたのですが、とても簡単!
乗り換えの場合、新しい電力会社に契約した時点で、自動的に以前の電力会社は解約となります。別で解約手続きをする必要はありません。
本気で節約をしたいあなた、電力会社の見直しをするのもおすすめです!
まとめ

- エアコンは夜つけっぱなしで寝た方が、電気代が安くなる場合がある
- エアコンの「こまめな入り切り」が、いちばん電気代がかかる
- 2~3時間以上の外出時は、エアコンを切っておくことがおすすめだが、それを何回も繰り返すと節電にならない
- 外の気温と室温の差が大きい冬の方が、電気代が高くなる
- 冬こそ「夜つけっぱなし」の方が、電気代がかからないうえ、快適に眠ることができる
- エアコンの節電には、「自動運転」「サーキュレーターでの空気循環」「断熱シート」がおすすめ
- 電力会社の乗り換えにより、一緒に通信費やガス料金などを節約できる可能性がある
今回は、「エアコンは、夜つけっぱなしで寝た方が電気代が安い」説を詳しく解説しました。
エアコンは電気代を大きく左右します。ご紹介した節約術は、すぐに取り入れられるものばかり!
効率的に節約をして、お財布と環境にやさしくなりましょう♪