
コーヒーは好きだけど、淹れるのがちょっとめんどくさいなぁ。
コーヒーを淹れるのは時間がかかります。それでも朝の忙しい時に飲みたい、となると時間に余裕がある時に多めに作り置きしておくとラクですよね。
しかし、作り置きしたコーヒーを後から飲んだ時、おいしくないと感じたことはありませんか。
そんなおいしくないコーヒーを飲んだら体に悪いのでは、と思うかもしれません。
時間が経ったコーヒーがおいしくなくて体に悪いのは、主に酸化が原因なんです。
ではコーヒーの作り置きは出来ないのでしょうか?
コーヒーを作り置きするには、作り方がポイントになります。
ここでは、コーヒーの作り置きが体に悪い理由と、それでもコーヒーを作り置きしたいあなたにその作り方を紹介します。
コーヒーの作り置きが体に悪いのは酸化が原因!

コーヒーの作り置きは体に悪いと聞いたことはないでしょうか。作り置きがよくないのは事実です。理由は2つあります。
- 時間が経つと味が落ちる
- 酸化することで体に悪影響を及ぼす
1.時間が経つと味が落ちる
単純に、時間が経ったコーヒーはおいしくなくなってきます。
夫は大学生の頃、全国チェーンの飲食店でアルバイトをしていたのですが、コーヒーは作り置きすることなく30分で廃棄すると言っていました。
時間が経ったコーヒーはお客様に出せない味になってしまうんですね。
コーヒーは淹れたての香りには癒し効果がありますが、実際に淹れたそばからどんどんおいしくなくなってくるのです!
2.酸化することで体に悪影響を及ぼす
コーヒーが、時間が経つとおいしくなくなり体に悪いと言われるのは、酸化が原因です。

酸化って理科の授業で習ったけど?

酸化とは、食品が空気に触れて劣化することです!
食品の酸化の要因は主に空気(酸素)ですが、コーヒーが酸化するには、以下の4つの原因があります。
酸素・熱・光・水
酸化したコーヒーは苦みや酸味が出て、おいしくないのはもちろん、胃が荒れたり、下痢や腹痛の原因になったりと体にも悪影響を及ぼします。
- 胃が荒れやすく気持ち悪くなり、吐き気をもよおす場合もある
- お腹をこわす原因となり、下痢や腹痛になることもある
- 喉がイガイガする
- 肝臓に悪影響を及ぼす
コーヒーの酸化は、空気中の酸素とコーヒー豆に含まれる油分が触れることで進んでいきます。
空気だけでなく、熱や光、水分も酸化の原因となります。コーヒーの酸化は淹れた瞬間から始まっているのです。
酸化で分かりやすいのは、〈釘がさびる〉という現象でしょう。
食べ物ですと、リンゴを切ってしばらくすると表面が黒ずんでくるのも、酸化によっておこる変化です。
コーヒーに限らず、一度酸化した食品が元に戻ることはほとんどありません。
コーヒーは見た目が暗く、リンゴのように色で酸化していることは分かりにくいですが、飲むと酸味が出てきて風味が落ちているので、すぐに分かります。
コーヒーに限らず、酸化した食品を体に入れることは老化の原因にもなります。

リラックスしたくてコーヒーを飲むのに、時間が経ったせいで老化の原因になるなんてイヤだな。
古い油を摂ると体がさびる、と聞いたことはありませんか。古い油を摂取することは、動脈硬化の原因になると言われています。
酸化の原因に「熱」もあるように、ホットコーヒーは特に酸化しやすいので注意が必要です。
ホットコーヒーに比べると、冷たいアイスコーヒーは比較的酸化しにくいです。
コーヒーの酸味と酸化は全然違う!
コーヒーのおいしさの基準として、〈苦み〉とともに〈酸味〉という言葉がパッケージに記されているのを見たことありませんか。
酸化は酸味とは全く異なるものです。コーヒーのおいしさとしての酸味はフルーティーなおいしさを示しています。
それに比べ、酸化とは飲んでいておいしくない、体に悪いのではと感じる酸っぱさです。
飲むと違いに気づくと思いますが、酸化の酸っぱさをおいしさの酸味と取り違えないように注意したいですね。
コーヒーの作り置きの賞味期限はいつまでが正解?

コーヒーを作り置きした場合の賞味期限はどのぐらいでしょうか。
ホットコーヒー 30分
アイスコーヒー 2日~3日
ドリップしたコーヒーの賞味期限は【30分】とされています。思ったより短いと思いませんか?

カフェでおしゃべりしていたら、30分ってあっという間だよ!

猫舌だから冷ますために、淹れてから少し時間を置くけど、その間にも酸化しちゃうのかな?
コーヒーは空気中の酸素に触れると、どんどん酸化していきます。温度も高いほど、酸化のスピードは速まります。
ホットコーヒーはいったん淹れたら、作り置きしたり残したりすることとなく、30分経つ前に飲み切るのがよいでしょう。
アイスコーヒーは水出ししたら、出来る限り密閉に近い状態を保って冷蔵庫で保存すれば【2~3日】はおいしさを保てます。
もちろん保存状況によりますが、出来れば作ってから【24時間以内】に飲み切るのが理想です。
アイスコーヒーを作る時に一番やってはいけないのは、ドリップした熱いコーヒーを常温で冷まして飲むことです。
熱いコーヒーを作り置きするために、多めに作るのもNGです。
熱湯を使ったコーヒーはどんどん酸化が進みます。また常温で置いておくと雑菌が繁殖する恐れもあるんです!
ドリップしたコーヒーをアイスコーヒーとして飲みたい場合は、氷で急冷するのがよいでしょう。
コーヒーの賞味期限を守って、おいしいうちに飲むようにしたいですね。
コーヒーの作り置きを保存するときの正しい方法は?

作り置きは身体に悪いと分かっても、忙しい時や気分転換にすぐにコーヒーを飲みたいこともあるでしょう。
時間がある時にコーヒーを作り置きして、飲みたいと思ったらすぐに飲めたら嬉しいですよね。
コーヒーを作り置きして保存するには、いかに酸化させないかがポイントになります。
酸化を出来る限り遅くしておいしさを保ちながら、コーヒーを保存するには水出しでコーヒーを作ることです。
水出しのコーヒーとは、水で時間をかけて抽出するコーヒーのことです。熱湯ではなく水でゆっくり抽出することで、風味豊かで酸っぱくないコーヒーを作ることが出来ます。
水出しで作ったコーヒーを保存するには、出来る限り酸素に触れない状態を保って冷蔵庫に保存することが大切です。
作り置きしたコーヒーが体に悪いのは酸化するためで、酸化の原因は〈酸素、熱、光、水〉でした。
熱は酸化の原因の一つなので、熱湯でドリップしたコーヒーを保存するのはNGです。
水出しのコーヒーを作るのにはとても簡単です。必要なのは、コーヒー粉・水・容器・コーヒー粉を入れる不織布パックの4点とシンプルです。
味の決め手となるのはもちろんコーヒー粉です。買う時に豆の挽き方や煎り方も選べるため、どれにしたらいいか迷ってしまうことはないでしょうか。
コーヒー豆の選び方
水出しのコーヒーにおすすめなのは「中細挽き」で「深煎り」です。
コーヒー豆は大まかに粗挽き(あらびき)・中挽き・細挽きの3つに分けられます。
挽きが荒いほど味が薄く、細かいほど味が濃くなります。水出しには中挽き~中細挽きがおすすめです。
ローストとも言われる焙煎(ばいせん)は豆を煎る時間によって、浅煎り~中煎り~深煎りと8種類に分けられます。
焙煎の時間が長い(深煎り)ほどコクと苦みが増し香ばしさも加わり、焙煎の時間が短ければ(浅煎り)酸味が強くなります。
水出しでアイスコーヒーを作るには、最も深煎りの豆を選ぶことがおすすめです。水で作るコーヒーは熱湯で淹れるコーヒーと違い、抽出効率が落ちるためです。
家にコーヒーミルがあり自分で曳くことが出来れば挽き方も調節も可能ですが、購入するお店で挽いてもらう場合は、深煎りの豆を中挽きで挽いてもらうのがよいでしょう。
水は「硬水」ではなく「軟水」を選ぶ
水出しコーヒーは水でそのまま抽出するので、お湯で淹れるコーヒーより水の影響を受けやすいのです。
水出しに限らず、コーヒーを淹れる時は「軟水」を選びましょう。
水は、含まれるミネラル分の量によって、「硬水」と「軟水」に分別されます。
硬水はカルシウムやマグネシウムを多く含んでいます。硬水でコーヒーを淹れると苦みが出る、口当たりが悪くなるなど、味に影響が出てきてしまうんです。
日本の水道水は軟水です。もちろん飲み水として安全なので水出しコーヒーにも使えますよ。
ですが住む地域によっては塩素を感じる、という場合もあるでしょう。
水道水を使っての水出しコーヒーに抵抗がある場合は、浄水器を通した水や軟水として売られているミネラルウォーターを使うのもいいですね。
水出しコーヒーにおすすめの容器は?
水出しコーヒーを保存しておく容器は特別なものでなくでも、麦茶をいれるピッチャーでも出来ます。
家に水出しコーヒーを作るためのピッチャーがない場合は、小さめのポットでも作ることが出来ますよ。
水出しコーヒーをよく作るのであれば、専用の容器を購入するのもおすすめです。


コーヒー好きなあなたは、冷蔵庫に水出しコーヒーが専用のピッチャーで置いてあるだけでなんだか嬉しくなってくるのではないでしょうか。
水出しコーヒーを作るのに必要な4つがそろえば、作るのはとても簡単です。
お湯で抽出するコーヒーは、温度やお湯の注ぎ方など凝りだすと奥深い世界ですが、水出しコーヒーは時間が作ってくれます。
- コーヒー粉を不織布パックに入れる 〈分量は水:粉=10:1が目安〉
- ピッチャーに水と不織布パックを入れる
- 冷蔵庫に入れて8時間ほど抽出される
分量の基本は、水:粉=【10:1】です。水が1Lなら粉は100g、水が500mlなら粉は50g、と覚えやすい割合ですね。
慣れてきたら、自分の好みでコーヒーを多めなどアレンジも出来ますよ。
時間がおいしくしてくれる水出しコーヒーは、夜寝る前に作っておくのがおすすめです。夜寝ている間にコーヒーが抽出されて、朝起きたときにはコーヒーが出来ているとは幸せですね♪
私は朝忙しい時にも、何とかインスタントでなく淹れたコーヒーを飲みたい!というコーヒー好きなのですが、水出しコーヒーを夜作るようになってから本当にラクになりました。
欠点はついゴクゴクと飲み過ぎてしまうことぐらいでしょうか。
水出しコーヒーも、作ったら2~3日が賞味期限なので出来るだけ早く飲み切るようにしましょう。
まとめ

- コーヒーを作り置きするとおいしくないし、酸化するので体に悪い
- コーヒーの作り置きが体に悪いのは、吐き気の原因やお腹をこわすことがあるから
- 体に悪いコーヒーの酸化は、コーヒーの油分が酸素・熱・光・水に触れることが原因
- 一度酸化した食品は元に戻ることはなく、酸化は老化の原因になる
- ホットコーヒーは淹れた瞬間から酸化が始まるので、おいしく飲めるのは30分ぐらい
- アイスコーヒーは酸化のスピードが遅いので、2~3日はおいしく飲める
- コーヒーを作り置きして保存するには、水出しのアイスコーヒーに限る
- 水出しのコーヒーは豆、水、容器、不織布パックがあれば簡単に作れる
- 水出しコーヒーは抽出に8時間ほどかかるので、夜寝る前に作ると朝に出来ているのでおすすめ
せっかく淹れたおいしいコーヒーが、酸化して体に悪いものになってしまっては悲しいですよね。
作り置き出来る水出しコーヒーで、気軽なコーヒーライフを楽しみましょう♪
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