洗濯物を室内に干すときに頼りになるのはエアコンですね。
室内干しをすると、部屋の空気がじめじめして嫌な気分になる以外にも、長く干しているとイヤな生乾きの臭いがしてくるので、少しでも早く乾くと嬉しいですよね。
室内干しにエアコンを使っているけど、乾きにくいと感じたことのあるあなた。
室内干しでエアコンの設定は除湿がいいと聞いたことあるかもしれませんが、実は除湿には2種類あります。
エアコンによっては、除湿の設定でも実は弱い冷房をかけている状態になっていることもあります。
室内干しに向いている除湿は再熱除湿という機能の除湿です。
ここでは、室内干しに向いているエアコンの設定を季節ごとに説明します。
気になる電気代についても解説するのでお見逃しなく。
室内干しのエアコン設定は季節で使い分けが正解!

洗濯物を室内干しにするときに役に立つのがエアコンですね。
室内干しをするときのエアコンの設定は、夏は冷房、冬は暖房、それ以外の季節は除湿か冷房が正解です。
除湿か冷房なんて、答えになっていないよ!と思われたかもしれません。
夏や冬は言われなくても冷房や暖房を使うし、雨の日はもちろん、春先は花粉や黄砂が心配で室内干しをすることもありますよね。
地域によっては火山灰から洗濯物を守るために室内干しや、夜に洗濯するので室内に干す、プライバシーを守るために室内干しを選ぶこともあるでしょう。

室内干しをするときに除湿にするけど、乾いている実感があまりないんだよね。
私も室内干しをするときにエアコンの除湿を使っているのですが、洗濯物がカラッと乾いていないと感じていたので調べてみました。
それぞれの家庭により、エアコンの機能も違えば、洗濯物の量や干す場所も違います。
そのため、『室内干しには除湿が最適だよ!』とはいい切れないんです。
洗濯物を早く乾燥させるには、以下の3点の条件が揃う必要があります。
- 気温が高い
- 湿度が低い
- 風の通り道がある
普段、室内で快適に過ごすために使われるエアコンですが、使い方によっては室内干しの洗濯物が早く乾く条件を作ることができます。
エアコンの除湿機能で再熱除湿は室内干しに最適!
ドライとも呼ばれるエアコンの除湿機能は、部屋の中の湿度を下げることを目的としています。
エアコンの除湿は、室内の空気を取り入れて、その空気を冷やすことで空気中の水分を追い出した状態にします。
その水分を取り除いた空気をエアコンから排出し、また室内に取り込む、というサイクルを繰り返すことで、室内を除湿するのです。
エアコンの除湿機能はしくみによって2パターンあります。
エアコンの除湿の種類 | しくみ | 部屋の温度 |
弱冷房除湿 | 室内のじめじめした空気をエアコン内に取り込んでから、 温度を下げて、湿度が低くさらっとした空気を送風する | 下がりやすい 弱い冷房をかけているのと同じ状態 |
再熱除湿 | 室内のじめじめした空気をエアコン内に取り込んでから、温度を下げて、再びちょうどいい温度に温めなおしてから送風する | あまり下がらない |
室内干しに適しているのは、部屋の室温を下げないまま除湿をする再熱除湿です。
逆に弱冷房除湿は冷房を弱くかけている状態なので、通常の冷房で除湿するより乾きにくいといえるでしょう。
弱冷房除湿は、一般的なエアコンで使われている除湿のしくみです。

再熱除湿はすべてのエアコンに標準搭載されている機能なのかな?
再燃除湿は家電量販店で値段が高い、いわゆる上位機種のエアコンに搭載されています。
再熱除湿は搭載されていないエアコンも多く、我が家のエアコンもついていません。
室内干しをするのに再熱除湿が使いたいと思ったあなた。家のエアコンについているかどうか気になりますよね。
取扱説明書をみればもちろん調べられますが、リモコンを見ても分かる方法がありますよ。
リモコンのボタンが「除湿」や「ドライ」の1種類だけで選択できなかったら、弱冷房除湿のみの可能性が高いです。
再熱除湿は、「さらっと除湿」「さらら除湿」「カラッと除湿」などメーカーによって名称は違いますが、リモコンで除湿の機能を選べる場合は搭載されているといえるでしょう。
もし、あなたの家のエアコンに再熱除湿がついているならば、室内干しにぜひ活用してください。
部屋の温度を下げずに湿度だけを下げるので、外の気温がそれほど高くない梅雨の時期や、秋の雨にはもちろん、春先の黄砂の時期などにも大活躍してくれること間違いなしです。

うちのエアコンには再熱除湿なんてついてないけど。
家のエアコンが弱冷房除湿のみの場合は、設定温度をまずは【27℃】を目安に設定してみましょう。
弱冷房除湿は部屋が寒くなると感じることが多いので、洗濯物の乾き具合や部屋の気温によって設定温度を調整するのがおすすめです。
除湿で風向きや風量を変えることができるエアコンなら、設定を変えることで洗濯物に向けて風を当てたり、風を強くしたりできるので、洗濯物がより乾きやすくなりますよ。
夏の室内干しはエアコン設定を冷房にしよう
夏の室内干しでは、エアコンの設定を冷房にしましょう。
洗濯物を干すのに適した再熱除湿は、部屋の空気を冷やさない機能のため夏には向きません。
冷房の目的は部屋の空気を冷やすことですが、部屋を冷やすと同時に室内の除湿もしてくれます。
むしろ、弱冷房除湿での除湿より、エアコンの方が室温を下げるため、除湿効果が高いのです。
除湿では、部屋を冷やしきれずに熱中症になってしまう危険性もありますので、冷房を使って室内干しをしましょう。
冬の室内干しは暖房を使うと乾燥防止で一石二鳥
冬の寒い季節は、外干しをしても気温が低いのでしっかり乾いていない、と感じることもあるでしょう。
そんな冬の洗濯物は、エアコンの設定を暖房にして室内干しで乾かすのが大正解です。
冬の室内干しでは除湿を使うと、どうしても部屋が冷えて寒いと感じます。
除湿機能は空気をいったん冷やして湿度を下げるため、室温が低い冬にはあまり効果を発揮しません。
再熱除湿であっても、室温が低い冬には効果が出るのに時間がかかり、洗濯物の生乾き臭の原因にもなってしまいます。
そもそも冬は室内の空気も乾燥しており、加湿器を使うこともあると思います。
洗濯物の室内干しは、部屋の乾燥防止にもなり、暖房の暖かい空気によって早く乾きますよ。
暖房の設定温度は【20℃】を目安に設定するがよいでしょう。
我が家の場合ですが、冬の洗濯物は晴れの日の外干しでもしっかり乾くという実感がないので、もっぱら室内のエアコン暖房で洗濯物を乾かしています。
春や秋の雨の日に室内干しでエアコン除湿を使うより、冬のエアコン暖房は生乾きの臭いもなく早く乾き、部屋の乾燥防止になってもちろん部屋も暖かい、ととてもありがたい存在です。
ちなみに、室内干しでエアコンを使う際は、【2~3畳】ぐらいの比較的せまい空間を閉めきって洗濯物を干すと早く乾きます。
実際に生活していると、締め切った空間で洗濯物を干すということは難しいと思いますが、エアコンの設定を活用して、生乾きの臭いがする前に早く乾かしたいですね。
室内干しでエアコンの電気代はどの設定が一番安い?

冷房や暖房を使わない季節に室内干しのためにエアコンを使った場合、電気代がどのぐらいになるのか気になりますよね。

除湿って電気代が高いって聞いたことあるけど?
エアコンを同じ温度設定にした場合、最も電気代が高いのは再熱除湿です。
逆に弱冷房除湿が最も電気代が安く、冷房はその中間となります。
再熱除湿>冷房>弱冷房除湿
電気代が高いと思われているエアコンの除湿ですが、高いのは再熱除湿であり、弱冷房除湿は冷房より電気代が低く抑えられるんですよ!
室内干しに最も適した再熱除湿は、冷やした空気を再び温めるという機能のため、どうしても電気代が高くなります。
また、同様に冷房よりも暖房の方が電気代は高いです。
暖房より安い夏のエアコンでも、電気代の60%を占めるほど、電気代がかかっています。
少しでも電気代を安くする方法をまとめてみました。
フィルターの掃除をする
エアコンのフィルター掃除はどのぐらいの頻度でしていますか?
エアコンのフィルター掃除は【2週間に1度】がおすすめです。

そんなひんぱんにフィルター掃除をするの⁉
エアコンのフィルターは汚れがたまると、エアコンの効率が落ち電気代がかかります。
エアコンのフィルターの掃除を怠ると、5~10%の余計な電気代がかかります。
また余計な電気代がかかるだけではなく、手入れをしていないフィルターを通して汚れた空気を部屋に排出することにもなります。
できることなら、室内干しの洗濯物にもきれいな空気を当てたいですよね。
高いところにあるエアコンのフィルターは掃除をするのもおっくうに感じがちですが、電気代のためにも、きれいな空気のためにもできる限り掃除をしたいものです。
室外機もお手入れをする
室外機にたまったゴミやホコリも、フィルター同様エアコンの効率が落ちます。
エアコンというと、室内にある機械にばかり目を奪われがちですが、屋外の室外機もセットです。
屋外でがんばっている室外機は、雨風にも日光にもさらされていることがほとんどだと思います。
夏の暑い時期には、日光の熱で室外機が熱くなると、働きも悪くなります。
冬は、雪で給排気口が塞がらないよう注意が必要です。日よけや雪よけをして室外機に負担がかからないようにしましょう。
また、室外機の吹き出し口の前に物を置くことも、エアコンの電気代が高くなる要因の1つです。
エアコンの故障の原因にもなるので、余計な物をおかないようにしましょう。
室内干しはエアコンと扇風機の併用で乾燥スピードUP!

室内干しの洗濯物を早く乾かすには、エアコンと扇風機を併用しましょう。
扇風機でエアコンより強い風を当てることによって、洗濯物の間にたくさん風の通り道を作ることができ、洗濯物が乾きやすくなります。
扇風機を、洗濯物の下や風が直接洗濯物に当たる場所に置きましょう。
扇風機は除湿機やサーキュレーターより電気代が安い
扇風機だけではなく、サーキュレーターや除湿機もあればより早く乾きます。
しかし除湿機がある家ばかりでもないでしょう。扇風機であれば1台は家にあることも多いのではないでしょうか。
また扇風機は、除湿機やエアコンに比べても電気代が安いのが魅力です。
扇風機を使ったからといって、ものすごく乾く時間が早くなるわけではありません。
洗濯物が早く乾くには、風の通り道があることが重要でした。
洗濯物を干した水分は下へと流れていきます。扇風機を下に置いて風を当てることによって、より乾きやすくなりますよ。
室内干しで洗濯物を早く乾かす干し方を伝授♪
室内干しの悩みは、洗濯物がなかなか乾かないことによって発生するあのイヤな生乾きの臭いではないでしょうか。
嫌な匂いばかりか雑菌も発生するので衛生的にも心配ですね。
扇風機を当てることにより、少しでも早く乾かして嫌な臭いをつきにくくしましょう。
扇風機以外にも、少しでも早く室内干しで洗濯物を乾かすためのポイントをお伝えします。
部屋干しの洗濯物の嫌な臭いを防ぐには、干してから5時間以内に乾かすのが重要です。
扇風機を活用しながら、干し方も工夫して、少しでも短時間で乾かすようにしたいですね。
まとめ

- 室内干しでエアコンの設定は、除湿が最適とは限らず季節によって変えた方がよい
- エアコンの除湿は2パターンあり、弱冷房除湿だと弱い冷房をかけているのと同じ状態になる
- エアコンの除湿は再熱除湿に設定すると、湿度だけが下がり室内干しに最適
- 弱冷房除湿で室内干しをするときは、27℃の温度設定が目安
- 夏のエアコンの設定は、温度も湿度も下げられる冷房がよい
- 冬の室内干しは、暖房にすると温度が上がるけど湿度は下がり、室内干しに一番向いている設定
- エアコンの再熱除湿は、室内干しに向いているけれど一番電気代がかかる
- エアコンの電気代を下げるために、フィルターや室外機のメンテナンスをする
- 室内干しはエアコンと扇風機を併用すると、風の通り道ができてよい
- 脱水時間を長くしたり、洗濯物はすぐに干したりする以外にも、干す間隔をあけたり、広げて干したりなど早く乾く工夫で、部屋干しのいやな臭いを防ぐ方法がある
雨の日だからと洗濯物を室内干しをする以外にも、大切な服を日焼けや外のホコリから守るなど、服にとっては室内干しの方がよい面もあります。
室内干しは、外に干した洗濯物を取り込まなくてもよいという、忙しい私たちにはありがたい一面もあるのです。
エアコンの設定を工夫して、室内干しでも快適過ごしましょう。
コメント